先日、本棚の整理していたら懐かしい雑誌が出てきたんです。
それはDOS/V POWER REPORTという雑誌で、発行は2010年2月1日。
これって、パソコンの部品に関することが書かれている雑誌なんですけど、当時パソコンの自作に初めて挑戦しようと教科書代わりに購入したもの。

これ10年前のやん、懐かしー
パラパラと当時を懐かしく思いながら読みかえしたんですが
10年前というのはパソコンにとって、ある意味過渡期だったんだなぁ、ということに気づいたんです。
ちょっと大げさな表現ではありますけど^^;
昔のパソコンってどうだったのか?
ここ10年で、どう変わってきたのか?
パソコンこの10年を振り返って見てみたいと思います。
ストレージ・SSDの普及
10年前と現在を比べてみて
一番大きく変わった思うのは、ストレージですね。
10年前のパソコンって、ハードディスクドライブ(HDD)が使われているものが主流でしたが
今では、SSD(ソリッドステートドライブ)搭載のパソコンが当たり前になってきましたね。
これって大きな変化でした。
ストレージがSSDに変わったことにより、パソコンの起動もソフトの読み込みもグンと速くなりました。
実際、ハードディスクからSSDに変えると、はっきりと体感できるレベルで快適になり感動的ですらありましたから。
CPUや他部品などの進化もあるんですが、このSSDの普及がパソコン操作の快適性に一番貢献したんじゃないでしょうかね。
もはや、ハードディスクのみのパソコンには戻れない、そんな感じ。
この高速なSSDが出回り始めたのが、約10年前なんです。
その当時のSSDって、いったい幾らくらいの価格だったと思いますか?
雑誌に掲載されていた最高クラスの性能を誇ってたSSDの価格を見てみると
80GBで約26,000円。160GBで約46,000円。
めちゃ高です(笑)
まぁ、出始めって何でもこんなものですけどね。当時はちょっと手が出ませんでした(^^;
今では安いものなら 120GB のものが約3,000円で買えますし、2万円も出せば 2TB(2000GB) のものが買えちゃいますから…。
ずいぶんと安くなったものです。
参考までに、ハードディスクとSSDの性能を比較してみます。
CrystalDiskMarkというデータの転送速度を測るベンチマークソフトを使用します。
※数値は目安として見てください。
ハードディスクのデータは以下のとおり。
そして、いま一般的なSSDの性能がこんな感じです。
数値が大きいほど、読み込みと書き込みが早いということなんですが
数値の差は 10倍以上。
SSDとの違いがはっきりわかりますよね。快適になるはずです。
そしてさらには
昨年あたりから、NVMe M.2タイプのSSDも出回り始めました。薄っぺらくて細長いカードのような形状で非常にコンパクトなSSD。
マザーボードという基盤に直付けできるので省スペース化に最適なもの。
しかも、性能が一般的なSSDと比べて数値上では3~6倍くらい高速化されています。
これからは、こいつが主流になっていくのは間違いないですね。
CPUの進化
つぎに、パソコンの頭脳であるCPUについて見ていきます。
10年前のCPUはというと
IntelのCore iシリーズが発売開始されたころなんです。(正確には、2009年発売開始)
Intel・Core iシリーズ
Core i7とかCore i5など、パソコンに詳しくない方でも聞いたことがあるんじゃないでしょうか。WindowsパソコンのみならずMacにも使われていますから。
先日4月30日に第10世代のものが発表されたんですが、その初代版である第1世代が市場に出回り始めたということですね。
CPUについても、この10年というものを簡単ですが比較してみます。
Core i第1世代CPUの能力を数値化したしたものが下記表になります。
当時の代表的だったものです。
CPU | スコア |
Core i7-975 EE | 6090 |
Core i7-950 | 5476 |
Core i7-920 | 4875 |
Core i7-870 | 5270 |
Core i7-860 | 4929 |
Core i5-750 | 3653 |
※数値は、「CPUベンチマークと性能比較」というサイトのものを参考にさせていただきました。
そして、いまどきのCPUの能力がこちら。
第9世代のCPUで代表的なものをチョイスしてみました。
CPU | スコア |
Core i9-9900K | 20187 |
Core i7-9700K | 17169 |
Core i5-9600K | 13461 |
Celeron G4930 | 3400 |
その差は、3倍以上。こう見ると、進化の具合がハッキリとわかりますよね。
個人的には、現在のCeleron(セレロン)が当時のCore i5とほぼ変わらない性能になってる、というのがとても興味深いですね。
AMD・Ryzenの攻勢
現在のパソコンは、Intel製CPUを採用しているものが主流なんで知らない方も多いと思いますが、パソコンのCPUって他にもAMDというメーカーもあるんです。
最近の流れとして、この絶対王者Intelの牙城がAMDに脅かされてきてるんです。
10年前もAMD製CPUってあったんですが、「安いけど性能はいまいち」という感じだったんで、一般的なパソコンには採用されてませんでした。ちょっとIntelには太刀打ちできない感じでしたね。
それが、3年くらい前にAMDから発売されたRyzenというCPUによって状況が変わってきました。
発売されてから徐々に性能は向上していき、今ではIntel製とほとんど遜色がありません。
10年前では、ちょっと想像もつかなかった状況になってきてるんです。
とはいえ、まだまだIntelのCPUを使ったパソコンが主流なんですけどね。
ただこれからは、AMD・Ryzenを採用したパソコンもきっと増えていきます。
AMD・Ryzen、知らない方は覚えておいてください。要注目ですよ。
もうひとつの変化
SSDの普及、CPUの性能向上、といったことについて見てきたんですけど、もちろん進化したのはこれだけではありません。
メモリ、USBなどの転送規格、チップセットなど、あらゆるものが新しくなり性能が向上してます。
文書や表計算といった一般的な使い方なら、低価格なパソコンでもそこそこ快適に使えるようになってますよね。
このように、この10年でパソコンって大きく変わってきたわけなんですが、もうひとつ変化したことがあります。
それは「パソコンをあまり使わなくなってきた」ということです。
もちろん仕事上での使用は除いた場合の話なんですけど。
いま仕事や学校が終わり帰宅してから、パソコン使ってます?
パソコンを使う機会って減ってないですか?
「ゲームとか動画編集とか、全然使ってるよ」なんて方もいるでしょうけど
私の場合、かなり減ってきましたね。
パソコン開くのは、このブログを書くか写真の整理をたまにするぐらいで、ずいぶんと使う頻度が減ってきました。
私の周りの知り合いも、おおかたそんな感じです。仕事を離れたらパソコンは触らなくなってますよね。
調べものをしたり動画を見たりインターネットを見るのはパソコンだったんですけど、今ではもうスマホ・タブレットですよ。
スマホもこの10年間で性能がかなり上がりましたから、大抵のことはスマホだけで事足るようになりました。パソコンよりも全然手軽ですしね。
このように性能はずいぶん上がったパソコンなんですが
逆に、使う頻度が減って使わない人が増えている、という何だかよく分からない状況になってきたんですね。
これからの10年はどうなる?
10年後のパソコンって、どうなってるんでしょう?
改良が加えられて、新しい技術が開発されて、年々パソコンの性能は上がっていくのは間違いない。
一方で、スマホ・タブレットの性能も確実に上がっていきますから、パソコン離れも進んでいく。
そして他にも、パソコンなどのハードウェアに頼らないですむクラウド化の技術も進んでいってます。
方向性があっちこっち向いてて
ぶっちゃけ、わけわかりませんね^^;
パソコンって仕事等では必要なもので廃れるとは思えないし、クラウド化というのは通信環境がもっと良くならないと駄目だと思いますし
色んな要素が絡むので、ほんとわかりません。
まぁ、パソコンを使う人使わない人、二極化が進んでいくってことは間違いないとは思うんですけど。
これの答え合わせは、また10年後に
ということですね^^;
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