窒化ガリウムのUSB充電器とは?
知ってる人は知っている
知らない人は何のこっちゃわからん
といったところではないでしょうか?
ともすれば、スマホユーザーの大部分の人が知らないのかもしれません。
家電量販店やキャリアショップなどでは、ほとんど見かけませんしね。
ただ、この窒化ガリウムの充電器は優れた特徴があるんです。
それは
小型なのに高出力、それでいて発熱が小さい
ということ。
コンパクトなサイズながら、スマートフォンにタブレットにノートパソコンまで充電可能なんです。
しかも、充電中でも熱くならない。
結構な優れものって感じでしょ?
ということで、今回は
そんな窒化ガリウム充電器について見ていきたいと思います。
Contents
特徴は?
まずは、窒化ガリウムって何?って話です。
聞き覚えの無いというか馴染みの無い言葉で、私もよくわからなかったんで、少し調べてみました。
窒化ガリウムとは?
簡単に言うと
窒化ガリウムとは、半導体(集積回路)に使われる素材のことです。
電子機器や電化製品には、半導体(集積回路)というものが使われています。USB充電器も同様です。
現在一般的な充電器は、半導体にシリコン(Si)という素材を使ったものが主流なんですが、より高出力なものを作ろうとする際に発熱とか大型化してしまう、といった問題が生じます。
そこで、次世代の素材である窒化ガリウム(GaN)です。
電気の変換効率に優れた窒化ガリウムを使って、高出力ながら発熱を抑え、かつ小型化する。
そういう事が可能になるわけなんですね。
ざっくり言うと、このような感じ。
電気の変換効率が優れている素材
それが、窒化ガリウムというものです。
メリット
窒化ガリウム充電器のメリットは
・コンパクトなサイズ
・発熱が小さい
これらの特徴をすべて兼ね備えている、という点。
三拍子揃っているんですね。
高出力・大容量な充電が可能なものは、従来のUSB充電器にもありますが
窒化ガリウム充電器のほうが、よりコンパクトで発熱が小さく、安心して使用することができます。
これって、意外に大きなメリットだと思いますよ。
デメリット
デメリットとしては
・価格が少々高め
・手軽に近所で買えない
こんなところでしょうか。
価格が少々高め
価格はおおむね、3000円を超える感じです。
安くはありません。
ただ、売られている物のほとんどが、30W以上の充電器です。その容量で考えると、コスパはそれほど悪くはないと思います。
手軽に近所で買えない
大都市ではどうなのか分かりませんが、私が住むような地方都市ではほぼ見かけないんです。
手軽に近所の店舗では買うことは出来ません。現状、購入するならAmazonや楽天などのネット通販になっちゃいます。
まぁ、ネット通販はいまどき普通の事ですし、これも大きなデメリットではないですけどね。
特徴、その他
メリット・デメリットの欄とダブりますが、もう一度。
コンパクトで高出力・大容量な充電器。かつ熱くならない。
これが、特徴です。
冒頭で書いたように、スマートフォン、タブレットはもちろん、ノートパソコンまで充電出来るんです。
ただし、一つ注意点があります。
それは、USB-PD(Power Delivery)という充電規格に対応していること。
スマートフォン、タブレットは最近の機種ならば、ほとんどがUSB-PDに対応してますが、ノートパソコンの場合は注意が必要です。
ポート形状がtype-cだからといって、USB-PDに対応しているとは限りません。仕様をよく確認してみてくださいね。
ちなみに、Apple製品なら大丈夫ですね。iPhone・iPad・MacBook、全てUSB-PDに対応しています。
おすすめ機種
RAVPower 61W USB-C充電器 RP-PC112
私がもっている窒化ガリウム充電器が、こちら
RAVPowerのRP-PC112という充電器
最大で61Wまで充電できます。
特徴は61Wの充電器としては最小クラスのコンパクトさ、です。
縦 49mm x 横 49mm x 厚さ 32mm
重量は約105g。
手のひらサイズです。
取扱説明書も最小クラス、ハズキルーペ無しでは読めませんw
もちろん、USB-PDにも対応してます。
出力はこのような感じ。
PSE認証もされていて安心です。
61Wというのは、MacBook Pro 13インチの付属充電器と同じ出力になります。
ですから
iPhone 11 Pro も、iPad Proも、MacBook Proも、この充電器一つで賄えちゃうんです。
※ちなみに、MacBook Pro 16インチの場合は、付属充電器は96W。使用しながらだと、充電が追い付かないです。
そして、使用感ですが
充電中、ほとんど熱は感じません。本当に通電してんのか?ってくらい。(18W充電の場合)
私は百均の充電器も持ってますが、これはかなり熱くなります、触れないくらい。
雲泥の差です(当たり前)
持ち物を少なくしたい旅行や出張などで、重宝する充電器ですね。
Anker PowerPort Atom PD 1
もっと小さい充電器が、こちら
Anker PowerPort Atom PD 1です。
縦 55mm×横 35mm×厚さ 41mmで、重量は約53g。
かなり小さい充電器ですね。
それでいて、出力は30W。
小さな体で力持ち、そんな感じ。
30Wというのは、MacBook Airの付属充電器と同じ出力です。
スペックがあまり高くないノートパソコンなら、この充電器でイケそうですね。
Anker PowerPort Atom III
USB-C だけじゃなくて、USB-Aポートも欲しい、って方向けの充電器はこちら。
PowerPort Atom IIIです。
縦 68mm×横 28mm×厚さ 69mmで、重量は約181g。
出力は
- USB-C…最大45W。5V=2.4A / 9V=3A / 15V=3A / 20V=2.25A
- USB-A…最大15W。5V=2.4A / 9V=1.66A / 12V=1.25A
USB-Aポートは、Ankerの独自規格Power IQ3.0により、iPhoneやAndroid問わず様々な機種に対応しています。
USB-Cポートは、もちろんUSB-PDに対応してますよ。
この充電器なら、ノートパソコン・スマートフォン、同時に充電することが出来ますね。
まとめ
窒化ガリウムの充電器というのは
2019年頃から出回り始めたもので、まだ多くの人にはよく知られてないんですが
- 高出力
- コンパクト
- 発熱が少ない
全てを兼ね備え、従来のものより安心して使える優れた充電器である
ということです。
最近では、100Wの出力にも対応したものも見かけるように、なってきました。今後も要注目です。
ちなみに、酸化ガリウムというものの開発も始まっているようです。何やら、窒化ガリウムより低価格なコストで出来る、とかなんとか…。
この酸化ガリウムの開発は日本が先行しているようですし、これにも要注目ですね。
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